日 時 | 2025年5月8日(木) 〜 10日(土) |
天 候 | 9日(金):晴れ時々曇り、 10日(土):雨のち曇り |
内 容 |
会の公式行事としては2017年以来の2度目となる三宅島探鳥会。最終日にオプションコースとして漁船をチャーターしカンムリウミスズメを狙うクルーズを設定した。 5/8(木)21:30に竹芝ターミナルに集合し、黄色い船体の橘丸で出航。翌9日5時頃に錆ヶ浜港より下船し、臨時バスで伊豆岬に向け移動した。この時2日間乗り放題のパスを人数分購入しようとしたがバス側のフリーパスの在庫が不足していた。事前にバス会社に連絡しておくべきことを反省点として挙げておきたい。 好天のもと伊豆岬の草地で「ジュビジュビジュビ」という独特のさえずりを披露するウチヤマセンニュウを観察。ほかにヒメウ、アマツバメ、遠いがカラスバトなどが見られた。持参した朝食をとり、バスで薬師堂へ移動。参道と森の中の少し開けた広場で約3時間じっくりと探鳥した。明るい新緑に囲まれた広場ではタネコマドリ・モスケミソサザイ・イイジマムシクイのさえずりが絶え間なく響き渡り、そこにいるだけで幸福を感じる時間だった。 アカコッコは何度か路面に出てきて採餌を行い、タネコマドリも林の中からちらりと姿を見せてくれた。モスケミソサザイやイイジマムシクイを至近距離で観察できる幸運に恵まれたメンバーもいた。島固有種のほかオオルリ・キビタキも登場し、初夏らしい探鳥を満喫できた。 その後富賀神社に移動して各自持参の昼食の後、大路池までバスで移動し宿舎となる新鼻荘で荷物を預かって頂き小休憩。徒歩でアカコッコ館に向かい、17時ごろまで大路池周辺にて各自自由探鳥とした。ここでは樹上や地上でアカコッコ、池でサギ類などが観察できた。 宿舎の新鼻荘では芝生の庭に餌台を設置してあり、早めに宿に戻ったメンバーはそこでオーストンヤマガラを観察したとのこと。海鮮やアシタバをふんだんに使った夕食の場で、翌日の天候が大荒れのためカンムリウミスズメクルーズは中止という残念な発表。暗くなってからは周囲の林から聞こえる「ホッホー、ホッホー」というフクロウ科の鳴き声に耳をすませたが種の同定には至らなかった。 翌10日は朝から時折強風の吹く本降りの雨となり、カメノテの味噌汁・アシタバの茎などを使った朝食の後も外出をあきらめ宿の庭にやってくる野鳥を観察。ひっきりなしにカワラヒワが訪れる中、アカコッコ・オーストンヤマガラ・シチトウメジロ・ミヤケコゲラが姿を見せた。9時過ぎても宿で野鳥を観察させてくださった新鼻荘に改めて感謝したい。 11時になり帰りの船は三池港から出航と決定したため宿を出てバス移動。宿で用意していただいた島海苔弁当を待合室でいただく。強風で船の入港が遅れ、14時すぎにようやく出航した。 悪天候のため高波やうねりが心配されたが、予想ほどの揺れはなく航路探鳥を実施できた。何もいないように見える海でも双眼鏡を通して見ればオオミズナギドリが飛び交っており、大きな翼を広げてゆうゆうと飛ぶクロアシアホウドリ・アホウドリが横切ることもあった。中には海上を飛ぶカンムリウミスズメやハイイロミズナギドリを観察したメンバーも。当初17時から船室に戻って鳥合わせの予定だったが、高くはばたいて飛ぶトウゾクカモメSPが見られたこともあり1時間の延長戦。東京湾に入った頃からオオミズナギドリの密度がぐっと上がり、船の近くから水平線の彼方までどこを見てもオオミズナギドリが乱舞している状態が何十分も続き夢のような光景だった。 その後18時から船室で鳥合わせを行い、20:30ごろに竹芝ターミナルに到着後解散した。 報告 深沢順子 |
認めた鳥 |
アマツバメ、ホトトギス、ツツドリ、キジバト、カラスバト、カイツブリ、タシギ属SP、ウミネコ、トウゾクカモメSP、カンムリウミスズメ、クロアシアホウドリ、アホウドリ、オオミズナギドリ、ハイイロミズナギドリ、ヒメウ、カワウ、ゴイサギ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、トビ、亜種ミヤケコゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、亜種オーストンヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ツバメ、イワツバメ、ウグイス、センダイムシクイ、イイジマムシクイ、オオヨシキリ、ウチヤマセンニュウ、亜種シチトウメジロ、亜種モスケミソサザイ、アカコッコ、オオルリ、亜種タネコマドリ、キビタキ、イソヒヨドリ、カワラヒワ、ホオジロ 計44種 番外:コジュケイ |
参 加 者 | 15名 |
※鳥の画像はクリックすると大きな写真をご覧になれます
撮影:桑森亮(kw)、深沢順子(f)、関口英治(s)、片田寛子(k)、吉川修司(y)