銚子・波崎カモメ探鳥会

天気が心配されたが、晴・曇りとなり、5年ぶりにカモメ探鳥会を実施することができた。当日は、車5台、参加者は当日キャンセル1人で19名、ほぼ予定通り7時40分頃に我孫子駅前を出発、途中道の駅「発酵の里こうざき」でトイレ休憩し、一路銚子へ向かった。

ここ数日は海が時化ており、カモメが少ないのではと懸念されたが、やはり銚子大橋や第1漁港ではカモメがほとんど飛んでいなかった。ともあれ、最初の探鳥スポットの川口漁協駐車場に10時過ぎに着くと、防波堤に50〜100羽ほどのカモメが休んでいる。早速探鳥をはじめ、先ずは基本8種を探すが、ここでは、セグロカモメ、オオセグロカモメ、ウミネコだけで、次のスポットの千人塚に向かう。途中で第2漁港を通過するが、ここでもカモメはほとんど見られない。

10時50分頃に千人塚下護岸に駐車すると、防波堤にカモメはいないが、水面にアカエリカイツブリが浮かび、暫くすると護岸下にいるミツユビカモメを発見。下見では見られなかったが、間近で観察・撮影ができ歓声があがる。千人塚から周囲の防波堤を見渡すと、カモ類はスズガモを中心に数種類が確認でき、ウミウ・ヒメウやカイツブリ類を含め観察できた種が思いのほか多くなった。ここでは、少し遠かったがクロサギも見られた。

ある程度観察できたので、予定を少し早め、第3漁港に向かうと、ここでもカモメは少ない。漁港最奥の魚加工場の排水口干潟に行くと、30羽ほどの大型カモメが干潟と浅瀬で餌を採っている。セグロカモメが中心で、足が黄色いタイミルセグロカモメが3羽確認でき、カモメ（通称ただカモメ）も1羽見つけることができた。貴重な1羽だった。

昼前にこの場所を撤収し、近くの観光施設「ウォッセ」で昼食とショッピング。

12時50分頃にはウォッセを出て、再度、最初のスポットの川口漁協駐車場に向かう。途中で第3漁港の護岸に佇むミツユビカモメを見つけ、足が短いことがよくわかる。車を降りて観察・撮影し、次は第2漁港の防波堤にカモメの小群がいたため、しばし停車し望遠鏡で見ると、とても遠いがワシカモメを確認できた。

再訪の川口漁協の防波堤ではカモメの数が増えており、再び観察を始める。他のバーダーも数名いて、それぞれがカモメを見て、目当ての種を探す。私は幹事としてこの日まだ見ていないシロカモメとカナダカモメを探すと、先ずはワシカモメが見つかり、次にカナダカモメらしき個体に注目する。暫く観察し、カナダカモメだろうと確信できたのでメンバーに知らせ、観察・撮影する。他のバーダーもカナダカモメには興味を示し撮影していた。

時間が過ぎて14時頃になったため銚子漁港を撤収し、次の波崎漁港に向かう。先ずは旧波崎港に隣接する利根公園駐車場に車を止め、漁港の鳥を観察。この漁港は小さいので観察しやすく、ユリカモメの小群とカモ数種を確認したが、カモの数が意外に少なかった。早めに切り上げ、同じ旧港の別スポットへ移動し、オオホシハジロを探すが見つからず、ここでは未だ見ていなかったオカヨシガモとコガモが確認できた。最後の探鳥先の波崎新港では、カモメ公園先から見える砂浜と渚にウミアイサ雌雄が見られた。鳥を探しながら新港を車で一周りし、15時過ぎで探鳥を終了、カモメ公園でトイレ休憩し、帰路についた。往復路にある常陸利根川周辺の葭原や農地では猛禽類やタゲリ・タヒバリが見られ、1号車では田んぼにいるコウノトリを車中から観察できた。

16時半頃にトイレ休憩・鳥合せ場所の直売所「しもふさ」に着き、先ずは鳥合せを行い、結果は53種+番外1種だった。17時頃には直売所を出て、ほぼ予定通り18時前には我孫子に戻り、久しぶりの探鳥会が無事終わった。カモメの数は少なかったが、道中を含め種としては思いのほか多く観察できた。カモメ観察が初めての参加者も数名いたが、思ったほど寒さを感じず風もなく、皆さんそれなりにカモメなどの探鳥を楽しめたようだった。

報告　桑森 亮