探鳥風景

探鳥風景   撮影:福田建大

日  時2023年4月2日(日) 曇り 風:時折やや強風
内  容  春恒例の葛西臨海公園探鳥会が花曇りの中、21名の参加者を得て開催されました。例年は4月中旬から後半に開催されることが多いこの探鳥会ですが、カモや冬鳥の北帰行が早まり、春の渡りも早くなってきているとのことで時期を多少早めることにし、4/2の開催となりました。潮干狩り客はまだ少なく良い探鳥会となることが期待されます。しかし、生憎当日の潮汐は中潮へ変わったばかりで干満の差がさほどなく、干潮でもそれほど干潟が現れません。水鳥に関してはスコープを用いて東渚の観察に期待します。
 この時期は去る鳥・来る鳥で日々鳥相が変わる端境期にあります。上手くいけば両者を見ることができる絶好の探鳥期となります。このため直近の3/27に下見に行ったのですがわずか数日で大きく鳥相は変わっていました。最初に訪れた林間地域ではかろうじて間近にシロハラとアオジを見ることができましたが、冬鳥の姿は殆ど見られなくなっています。海辺では下見時には、沖合の杭列あたりに雲霞の如く群れていたスズガモとカンムリカイツブリの大群が今日は観られません。また上池のカモの種類も数も僅か5日で激減しています。一方で春の渡りのシギチや夏鳥飛来にはまだ少し早すぎるようです。
 時期を外したかと一瞬、不安がよぎりましたが、42の目とスコープで観ることにより、下見時に観ることができた8種を観ることができなかった替わりに、新たに9種を観ることができ、下見時より1種増え、ほぼ例年並みの鳥たちと出会うことができました。
特に、東渚で首を振りながら採餌をしているクロツラヘラサギ、ミヤコドリ、ハジロカイツブリ(夏羽)の群れをスコープで全員に見ていただくことができました。公園側の情報ではクロツラヘラサギは全部で4羽いたとのことです。
また、東西の渚間の水路には夏羽に着飾ったカンムリカイツブリが現れ、水路の対岸に1羽のホウロクシギが肉眼でもよく見えます。長い嘴に多くの参加者がびっくりしていました。
 ウォッチングセンター近くのベンチで数チームに分かれ親しく鳥談義をしながら昼食をとりました。
 食後は、通称クイナ池でクイナ/ヒクイナを確認し(残念ながら覗いた時には出現しませんでした)、上池でハシビロガモの群れを観ます。その後、汽水の下池の周りを順次観察窓を訪ね一周しました。サギたちは、すでに婚姻色が現れつつあり、春の訪れを感じさせます。今年初めてコチドリにも出会うことができました。
 葛西臨海公園駅近くで、鳥合わせを行い、予定通り15時に解散して、思い思い帰路につきました。
なお、現地の情報では保護区の東渚沖には、大きく数は減らしましたが、まだ北帰行前のスズガモ1200羽、カンムリカイツブリが800羽いたそうです。

報告 相良直己

認めた鳥 ヒドリガモ、カルガモ、ハシビロガモ、コガモ、キンクロハジロ、スズガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、クロツラヘラサギ、オオバン、コチドリ、ミヤコドリ、ホウロクシギ、イソシギ、ユリカモメ、ウミネコ、セグロカモメ、ミサゴ、トビ、ハイタカ、コゲラ、ハヤブサ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒバリ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、シロハラ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、アオジ
計45種 番外:ドバト
参 加 者21名



探鳥風景

撮影:福田建大

シロハラ

撮影:相良直己

アオジ

撮影:相良直己

探鳥風景

撮影:相馬利雄

ホウロクシギ

撮影:落合 聡

ホウロクシギ

撮影:船津 登

探鳥風景

撮影:相馬利雄

コチドリ

撮影:落合 聡