日  時2019年9月1日(日)
探 鳥 地三番瀬
内  容先に渡った親鳥の後を追って、今年生まれたばかりの幼鳥も何千キロもの大海原を超えて次から次へと渡ってきます。秋の渡りの季節も佳境を迎えようとしています。
先祖から引き継いだ遺伝子の力により、健気にも冒険に挑む幼鳥たち。そんな秋の渡りのシギ・チドリとの出会いを求めて、東京湾の干潟、“三番瀬”に出かけました。
日本一のミヤコドリの渡来地である三番瀬では、毎月第一日曜日に日本野鳥の会東京支部との共催で、千葉県野鳥の会の「三番瀬自然観察会」が行われています。9月の第一日曜日は、当会も合流し、三団体が交流する盛大な探鳥会となります。今年度も、25名の当会会員も参加し、4年続けての交流探鳥会となりました。

探鳥開始前に、日本野鳥の会東京支部の田久保さんより、三番瀬の説明や、直近の鳥情報もご紹介いただき、期待に胸を膨らませ、千葉県野鳥の会杉本さん、飯島さんのご案内で今年も探鳥がスタートしました。
この日は、大潮明けの中潮で干潮が12時15分です。お昼に向けてだんだん潮が引いていきます。 天気は曇り時々晴れ、絶好の探鳥日和です。
行楽客や貝掘りをする人が少ないため、シギやチドリが目の前の海浜で採餌しています。早速、既に先客のカメラマンが多く集まっている右奥より探鳥にかかりました。トウネン、ミユビシギ、ハマシギ、キアシシギ、ダイゼン、メダイチドリなども見られます。一羽のオオメダイチドリがしばらくポーズをしてくれます。
この時期は、早めに飛来した成鳥に続いて今年生まれた幼鳥も飛来し始めています。また、まだ夏羽の個体もいれば、早くも冬羽に変わった個体、今まさに換羽中の個体も見られます。最も、バリエーションに富んだ鳥たちを観られる貴重な季節です。
本日も、バリエーションに富んだオバシギの成鳥と幼鳥、さらにまだ夏羽のコオバシギを間近に見ることができました。ダイゼンやトウネンはまるで他の種のように様々な羽の個体が混在しています。砂浜ではシロチドリも数羽採餌しています。
この日は、お目当てのミヤコドリの群れは、我々が探鳥を始める直前に飛去してしまい、残念ながら午前中には戻ってきませんでした。また、幹事の下見で見たダイシャクシギ、オグロシギ、前日まで話題になっていたホウロクシギには出会うことができませんでした。それでも、オオソリハシシギ(成長、幼鳥)、チュウシャクシギなど16種のシギチに出会うことができ、参加者の皆様に楽しんでいただきました。
雲もなく、快晴となり、暑さも厳しくなってきたため、早めに切り上げ、12時に展望デッキで昼食をとり、12:45より3団体合同で鳥合わせを行い、その後現地解散しました。
台風シーズンでお天気が心配される中、大変充実した探鳥会となりましたことをご報告いたします。
今年度も、ご案内、ご指導いただきました千葉県野鳥の会 杉本様、飯島様に感謝申し上げます。

報告 相良直己

認めた鳥キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、ダイゼン、ハジロコチドリ、シロチドリ、メダイチドリ、オオメダイチドリ、ミヤコドリ、オオソリハシシギ、チュウシャクシギ、キアシシギ、ソリハシシギ、キョウジョシギ、オバシギ、コオバシギ、ミユビシギ、トウネン、サルハマシギ、ハマシギ、ウミネコ、オオセグロカモメ、コアジサシ、ミサゴ、トビ、ハシボソガラス、ツバメ、ヒヨドリ、セッカ、ムクドリ、スズメ、ハクセキレイ   計34種 番外 カワラバト
参 加 者25名

開始前の三番瀬の説明


撮影:相良直己



コオバシギとミユビシギ


撮影:新堀正則



潮の引いた三番瀬で探鳥


撮影:岩本二郎



オオメダイチドリ


撮影:関口英治



オオソリハシシギとダイゼン、ミユビシギ、ハマシギ


撮影:新堀正則



オバシギ


撮影:岩本二郎



ソリハシシギ


撮影:相良直己



オオソリハシシギ


撮影:岩本二郎



展望デッキで昼食


撮影:相良直己